GoogleEarthとGoogleMapsの広まり方に見る利用者の目的の違い、WEBアプリケーションインターフェースについて考えてみる

最近になって身時かな人がGoogleEarthスゴい!という話をしていました。それは3つの、それぞれ違う場所、違う人がいっていたもので、どういう認識をしているか知りたかったのであえて僕は何も言わずにそのスゴさを聞いていました。驚いたのはその内容で、GoogleMapsについては触れていない、あるいはGoogleMapsってのもあるよといっても「違うよGoogleEarthだよ」と否定されたこと。どうやらMapsは完全にスルーされている様子。個人的にはMapsのほうがスゴいと思っていたのでとても意外でした。
どの人もパソコン使いこなしている人達で、ネットも普通に使っています。登場したのはMapsが先だった点と、GoogleEarth自体はKeyHoleとしてみるとMapより先に世の中に存在していたことを考えるとどうも納得できません。
とりあえず両者の共通点・相違点を見てみると、
共通点

  • 無料
  • Google
  • 地図ソフト

相違点

これを踏まえた上でGoogleEarthスゴい発言を思い出してみると、皆さん世界中の詳細な写真が見れることがスゴいといっていたような気がします。しかし、詳細さでは劣るけどMapsでも見ることはできます。そこで両者の違いをもう少し考えてみると、ユーザインターフェースとアプリケーション形式(web or windows)も大きな意味があるように思えてきました。
GoogleEarthは起動するとまず地球がアニメーションして、特定ポイントまでズームして詳細な地図が表示されます。この時点で利用者は地図が動くことを理解できます。そこでなんとなくマウスで動かしてみて、ドラッグ等で実際に地図を動かすことを学習する。微妙な慣性が働くのも利用者としては気持ちいいはずです。それに比べてGoogleMapsは初期画面では大きい地図(いきなり日本とか)がマップモードで表示されます。マップモードは経路を調べる場合には役立ちますが、世界中をみることが目的ならサテライトモードのほうが楽しいはずです(この点はあえてそうすることでEarthとMapsの利用者層を分けているのかもしれませんが)。また、Mapsも地図をajaxで動的に動かすことはできますが、そのことを知らないユーザのほうがまだまだ多いと思います。ネット上の画像に対するダブルクリック、ドラッグのインタラクションの認知度は圧倒的に低いはず。そのアクションを無理無く引き起こせるインターフェースもこれからは重要になりそうです。
アプリケーション形式の違いについては、最初は単に使い慣れたwindowsだからという点のみで考えると重要でなさそうだったのですが、最初のニュースを「窓の杜」のような、昔からあるクライアントアプリのニュースサイトから得たとすると、その影響力もあるのかもしれないです。
地図の特定位置のURIを取得できる点、付加情報をマッピングできる点がGoogleMapsの良い点だと思います。これらの良い点のアピールと、それに加えてインターフェース面でのアピールも加わらないとまだまだWebアプリケーションは「一般的」にはならないのかもしれませんね。